11月のみどリレー~キノコの観察会~開催しました。

2009年11月14日 みどリレー キノコの観察会

今日は初のキノコの観察会。 前日から続く雨でしたが、晴れて~!という願いが叶ったのでしょうか!? 9時頃には小雨になってきました。

自己紹介をして、まずはキノコのお勉強。 日本にはキノコが5000種~6000種ありますが、名前がついているのは約2500種。 残りは名前がないそうです。 これは新種発見のチャンスかも!? 自然界には大きく分けて、動物(消費者)、植物(生産者)そして分解者である菌類がいます。 人間が生きていくために、環境問題を考えるときに、緑や木や植物が大切だと考えられがちですが、実は菌類は環境を考えるときなくてはならない存在です。 菌類がいないと自然の循環は成り立たちません。 キノコといえば食べられるか!?と考えてしまいますが、森の木や葉や枝を分解している「お掃除やさん」としてキノコを見ると違った視点が見えてきそうです。 キノコは大きくハラタケ類(キノコらしいキノコ)、ヒダナシタケ類(サルノコシカケの仲間)、腹菌類、キクラゲ類、子のう菌類の5つに分類されていて、様々なキノコの写真を見せてもらいました。 どんなキノコが見れるでしょうか?! いよいよみんなでキノコの観察に出発! 大きな籠を持って準備は万端♪

観察は、キノコを見つけたら先生に報告します。 ・中田さんの去年植菌した桜からクリタケの収穫。

・ アラゲキクラゲ。キクラゲの仲間で食べられます。桜のほだ木から出ていました。

・ スギエダタケ。スギの枯れ枝から生えます。透明でかわいいキノコ。小さいけれど食べられるそうです。

・ アカチシオタケ。柄が赤くかわいいキノコ。食用不適だそうです。枯れ木の積んである場所から生えていました。

・ サガリハリタケ、シロキクラゲ(食べられる。中国では不老長寿の妙薬の仲間。広葉樹に発生)、クロコブタケの3種が生える枯れ木。

・ ハチノスタケ。硬い。ヒダがハチノス状。枯れ枝。

・ スギヒラタケ。中毒例あり。毒キノコ。枯れ木。

・ ロクショクグサレキン。草木染めができるキノコ。キレイなブルー~緑になる。染色好きには貴重なキノコ。枯れ木より。

・ ハナビラニカワタケ。食べられる。広葉樹の枯れ木に生えていました。

・ キツネノチャブクロ(土より生える)&タヌキノチャブクロ(木より生える)。袋の中に胞子が入っていて、破れると胞子が飛び出るキノコ。幼菌は食べれます。

・ ニガクリタケ。毒キノコ。クリタケに似ていますが、ヒダが黄~緑色。地面より。

・ ムササビタケ。森林のお掃除屋さん。地面より。

・ スッポンタケ。面白い形です。土の中でゼラチン質で囲まれたグレーバーができ、ニョキッと白い柄が伸びて出てきます。グレーバーは臭く、ドロドロして、ハエが胞子を運ぶそうです。柄は食べれるそうです。地面から。

・ マンネンダケ。生薬の「霊芝」はこれだそうです。中国では不老長寿の薬、幸運の前兆と言われ、近年抗癌作用があると言われる。すごい発見!?

ちなみに以前Nさんが見つけて業者に持っていったところ、「中国製品しか扱っていない」とのことで国産は量が少なく、安定供給が難しいからと却下されたそうです。

・中田さんが栽培しているナメコ。桜のほだ木です。

他にも、クヌギタケ(可食)、オシロイタケ(中毒)、カイガラタケ、シロタマゴテングタケ(猛毒)などが19種が観察されました。写真がピンボケしてしまい紹介できないキノコもあります。ごめんなさい。 観察後はお腹がペコペコ。待望のお昼ご飯です。 メニューは

・ 中田さんのクリタケとナメコと今日の収穫したキノコでキノコ汁。
・ 新米おにぎり。
・ 森から取れた薪を使ってストーブで野菜と鶏肉をダッチオーブンで蒸し焼き。
・ 春巻き。
・ デザートはジェラートカルナのブルーベリージェラート

ご飯終了後はキノコと森の話に花が咲きました。 きのこ観察の注意事項。 先月鯖江でツキヨタケの食中毒で7人が病院に運ばれ、丹南で2人運ばれたそうです。 日本人はキノコが好きなのですが、勉強に不熱心で迷信を信じやすく、科学的知識を持たないまま食べる傾向がある。(ドキッ) きのこ中毒を無くすには、迷信を捨て、キノコの研究・教育を大切にし、科学的知識を広める。 以前食べたキノコと似ているから・・・という危険なことはやめる。 キノコと深く付き合って科学的な観察眼を養って行きましょう、とのこと。 ちなみに日本で知られているキノコは2500種、中毒例のあるキノコは30種、福井で覚えておきたい毒キノコは9種。 これは勉強の的がかなり絞られそうです。 「40年前までこのあたりはキノコの宝庫だったんだよ」、と両親や近所のおじさんおばさんは懐かしそうに言います。 「シロマツタケをご飯に入れたり、焼いたりしてね。学校から帰るとおじいさんと山によくキノコや山菜とりに行ったのよ」 昔話を聞いているみたいですが、ほんのついこの間までの話だそうです。 松は菌類と菌根というものを作り、共生する。 松林に生えるとわかっている食用キノコはおよそ50種と多いそうです。 そもそも松は痩せ地に適して生える植物。 この辺りは里山が放置され、土地が肥えていった。 すると松は細かい根を出さなくても生長できるので、太い根だけになってしまい、木の抵抗力が落ちる。 抵抗が落ちた松林に松くい虫が入り、松がどんどん枯れ、キノコは生育出きなくなってしまった。 松枯れとキノコは関係が深いようです。 キノコで環境アセスメント(評価)ができるというのも発見でした。 「キノコの種類は違うけれど、日本中がそうですよ。里山に誰も入らなくなりましたからね。」と先生。 「落ち葉をかいて、森の手入れをすれば5年10年経つと変わってきますよ。 毎年キノコの観察会ができたらいいですね。」 先生の言葉はなんだかとても心強かったです。

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