きのこの観察会開催しました(2014年10月12日)
カテゴリー:みどリレー通信, イベント・シンポジウム, 今月のみどリレー
2014.11.15
毎年恒例となりました笠原英夫先生を招き、きのこの観察を開催しました。
今回で第6回目となりました。毎年同じ時期に開催しているにも関わらず、その年ごとに採取できるきのこが違うのが面白いものです。
雨や気温などのちょっとした条件の違いで変わってくるそうです。
今年は天気も良く森の中を抜けて行く風がとても気持ちよく感じました。
きのこを採取して食べられたらいいね、と始めた企画でしたが、そう簡単に食べられません。
まずはきのこがどんなものか勉強しなくてはいけません。
きのこの仲間が地球上にいなかったらどうなるか想像できますか?
木や草、虫や動物などの死体もそのまま残ってしまいます。
きのこの仲間たちは、様々な物を腐らせ分解してくれているのです。
きのこの種類は日本全国で5000~6500種ほどあるそうで、そのうち名前がついているものが2500種ほどしかないそうです。
キノコは一般に、分類学上5つに分けます。
①ハラタケ類、②ヒダナシタケ類③腹菌類④キクラゲ類、⑤子のう菌類、にグループ分けされています。
また生態から分類する場合もあります。
①生物遺体や老廃物を分解する腐生菌、②木材を腐らせる木材腐朽菌、③植物の根と結びついて共生する菌根菌の3つの分類です。
きのこを学ぶためにはこの分類をしっかり理解し、どんな森の、どんな所で採取できたか、傘・つば・柄・ツボや、傘の裏の形状など、様々な特徴を見極めていく必要があります。
現在きのこは、「こういうきのこは食べられる。」「こういうきのこは毒キノコ」と言う特徴は発見されていないので、いろいろな迷信に惑わされてはいけません。
自ら毒キノコと、食用キノコをはっきりと知る事が大切です。
きのこ狩りの注意
・毒きのこと食用きのこを簡単に見分ける方法はない。
・毒きのこを食べられるようにする調理法はない。
・きのこ中毒の大半は毎年決まった種類のきのこによっておこっている。
・有名な食用きのこに似ている毒きのこほど中毒例が多い。
・とったきのこは一度に全部食べてしまわないこと。
日本に知られているきのこは2500種、このうち過去に中毒例のあるきのこはわずか30種ほどです。
(意外に少ないなあ、というのが印象です。)
特に福井県で特にしっかり覚えておきたいきのこは、次の9種類なのだそうです。
ツキヨタケ、クサウラベニタケ、カキシメジ、マツシメジ、ドクササコ、ドクツルタケ、ニガクリタケ、コレラタケ、ニセクロハツ。
ツキヨタケは県内の中毒件数の9割をしめるそうです。
もちろん他にも毒きのこは存在します。
まずは、毒きのこをしっかり覚える事が大切です。
ついつい一番興味を持ってしまうのは、「食べられるキノコ」と「毒キノコ」ですが、実際には、
- おいしいキノコ、
- 食べられるキノコ、
- 食べるに値しないキノコ、
- 匂いや、固くて食べられない物
- 毒キノコ、
と別れるようです。
食べるに値しない物や毒ではないけど食べられないきのこが結構多いことに驚きます。
味・歯ごたえ・香りがそろっての美味しいきのこは全体の2%ほどしかないそうです。
今回採取できたきのこ(22種)
l ハラタケ |
l カワラタケ |
l ホコリタケ |
l チョウジチチタケ |
l クヌギタケ |
l スッポンタケ |
l タヌキノチャブクロ |
l ベニヒダタケ |
l クサウラベニタケ |
l オオチャワンタケ |
l ニガクリタケ |
l ベッコウタケ |
l ヒイロタケ |
l スギエダタケ |
l コウヤクタケの仲間 |
l コフキサルノコシカケ |
l ヤキフタケ |
l サマツモドキ |
l アラゲキクラゲ |
l スギヒラタケ |
l ハラタケ |
l シロカイメンタケ |
l |