三国湊の取り組み方針・事業概要
「三国湊のまち・海・緑・そしてひとを結ぶみち」 〜東尋坊を巡る荒磯遊歩道と三国湊の歴史文化、 それを支える農の風景を巡るみち〜
取組テーマ
北前船寄港地であった歴史の薫る三国湊旧市街地と、東尋坊や雄島といった風光明媚な景観を持つ海岸部、有機農業が盛んな丘陵地の風景を守り、結びつけ、地域住民・来街者が多彩で変化に富んだ風景を体験できる環境を整えていきます。特に、環境にやさしい、自転車や歩きによるルートの移動を大きなテーマとして扱っていきます。これらのイベントやハード整備を通じて、地域の明確なイメージ形成と地域ブランド力の向上を目指していきます。
コンセプト
〜表情豊かな風景と人とが出会えるみちづくり〜 歴史・文化と海岸や丘陵部の豊かな自然・表情豊かな玉手箱のような風景を守り、繋ぎ、ゆっくりと散策しながら、人と出会い、心も繋がる楽しいみちづくり
第一段階としての取り組みの方向性
今後の風景のづくりや風景の維持管理に向けて、地域住民が地域の風景を楽しみ、魅力を知り、愛着や誇りを 持つきっかけをつくることが重要です。 地域住民、来街者ともに楽しめる三国湊の環境をつくり、まちへの愛着を育むための第一段階の取り組みとし て、まずは海岸と歴史的町並の残る旧市街地との連携を促し、多彩で魅力的な風景の展開を体験できる回遊ルートネットワークの形成を図ります。さらに旧市街 地の賑わい創出に向けた取り組みも行っていきます
1)広域ネットワークづくり
様々な手段で移動可能な回遊ルートの創出
旧市街地と、海岸部、将来的には丘陵部の農地を含め、自然・歴史風景資源を結びつけたルートを設定し、水上バス、レンタサイクル、徒歩、自動車と様々な手段で移動可能な回遊性をつくる。現在ある駐車場を有効に活用し、水上バスや乗り捨て可能なレンタサイクルシステムの導入を検討することで、自動車を使わなくてもよい広域的な移動を可能にする。
宿泊施設との連携
海岸部の宿・米ヶ脇、雄島、松島・浜地各地区には民宿が集まっている。 来街者がそれぞれの宿泊地から、自動車を使わずに徒歩や水上バスで、旧市街地や主要なポイ ントへ移動出来るようなルートを設定するとともに、情報の発信やPRの面でもこれらの民宿と 旧市街地、丘陵地など広域的な連携を強化していく。
情報の発信
ルートマップの作成や、案内サイン・誘導サインの整備、また、えちぜん鉄道「サイクルトレ イン」事業との連携など、情報の発信、PRに取り組む。
2)町中の賑わいづくり
歴史資源の魅力向上
町中にある歴史資源、現在、イベント時にライトアップを行うなどの演出を行っているが、地域のシンボルとして恒常的な光による演出を行うなど、歴史資源をシンボルとして引き立たせ、魅力の向上を図る。
ソフトイベントによる賑わいの仕掛けづくり
歴史自然の保全活用と空き家の再生や、景観整備により賑わいを少しづつ取り戻し始めた町中において、道路を活用した蚤の市や朝市などのソフトイベントを仕掛け、活気と賑わいの創出を図る。
定期的な水上バスの運行
水上バスの運行により、町中と沿岸部の海からの眺めを享受できる環境を創出する。 現在は、毎週日曜とイベント時に遊覧船を運行しているが、休日の観光客の足として、また、地域住民が町を楽しむ術とするために、土日休日の一日数本の運行を視野にいれる。護岸や漁港、東尋坊の乗船所などを遊覧船の停泊所として活用し、旧市街地と景勝地、観光ポイントをネットワークさせる。軌道に乗れば、停泊所の整備も検討していきたい。
●乗船場設置検討ポイント
汐見公園 東尋坊(遊覧船乗り場の活用) 三国湊町乗船場(許可申請中) 雄島・安島(漁港の一部) 三国魚市場裏(漁港の一部を活用) 越前松島(梶漁港の一部) サンセットビーチ(ヨットハーバーの一部)
レンタサイクル事業の実施
魅力的なレンタサイクルシステムの導入と各駐車場、水上バス停泊所に乗り捨て可能なレンタサイクルステーションを設置し、ルートを周遊してサイクリングを楽しむことができるシステムをつくる。 レンタサイクルステーション設置箇所については詳細な検討が必要である。
●TOPICS
デンマーク・コペンハーゲンのシティバイク 市内120カ所に簡易自転車ラックが設置されている。利用者は自転車ラックから約150円をデポジットとして入れ、ロックを外して自転車を取り出す。使用後はどの自転車ラックに戻してもよく、自転車をロックすると硬貨が返却されるシステムである。時間の制限はなく利用できるが、市の中心部でしか利用できない。スポンサーを募集し、動く広告塔として自転車本体に、または駐輪場に広告を置き、広告料を運営費に充てている。