夢創塾を見学してきました!
11月20日、富山県朝日町の夢創塾を見学してきました。 年間5000人もの人が訪れる夢創塾。 代表の長崎喜一さんが「現代の仙人になりたい!」と始まりました。 小学生、地域の高齢者の方々、様々な人たちの交流の場となり エネルギー循環や山の知恵伝承の場となっています。 北陸地方の里山・森づくり関係の団体の中でも きわめてユニークな活動をしているところです。 多面的な活動はどのように行われているのでしょうか。 今にいたるまでどのような経緯を辿っていらっしゃるのでしょうか。 それらを伺いに、一路富山を目指した次第です。
長崎さんが活動を始めたそもそものきっかけが、この花炭。 これをつくるために炭窯をつくっていたら 地域のじいちゃんが「そのやり方はおかしい」と口を出してきたので 別の炭窯をつくってもらったそうです。
炭窯をつくることで、じいちゃんたちは生き生きとして、活躍の場ができたそう。 長崎さんのお話を聞いていると、一つひとつの「面白そう、やってみよう!」が 次のアクションにつながっていき、その結果、人が集まり、施設が増え 夢創塾の歩みとなっていったことがわかります。 炭窯の次は、そこでできる熱を有効利用できないかと料理窯を制作。
料理窯ができたので、次は釜飯をつくろう!
料理窯の砂利は焼き芋に使えるし、熱で海水から塩がつくれる。 塩づくりでできたニガリで、そうだ!豆腐がつくれる。
夢想塾で飼っているヤギ。ヤギの糞はコウゾの肥料となり コウゾは小学生が訪れる体験学校の卒業証書に。 薬草は入浴剤に。 じゃ次は電気だと、木炭電池をつくったり
こうして体験プログラムが増えていきました。 その一例は、小学生の子どもたちに、木の伐採→材出し→材切り → 卒業証書を入れる額づくり→コウゾで和紙を漉いて卒業証書づくり と木を中心とした循環体験プログラムを行っています。
体験プログラムの中心にあるのは炭窯。循環の基です。 材料の粘土質の土、木、トタンなどは全てもらったり 自分で調達してきたりしてつくったものだそう。 約450kgの炭を出し、床材としても販売しています。 現在は10人のスタッフ体制。 地元のじいちゃん、ばあちゃんが手伝って子どもたちの受け入れを行っています。 体験後に子どもたちの書く感想文を見るのが楽しみなんだそう。 子どもたちに会うこと、自分たちの仕事があることが じいちゃん、ばあちゃんの生き甲斐になっていると長崎さんはいいます。
「震災の時にパンを待つより、自分で自然の中から食べられるものを探せること。 それを学ぶことが環境教育なのだから、体験プログラムで身につけてほしいのは 生きる力を学ぶこと」。 素敵な考えですね! 「やりたいことをやってみる」。そのプロセスを誰より楽しんでいる長崎さん。 個人の趣向を延長していった先に、地域の人の生き甲斐や子どもたちの喜びが ひいては地域社会が、生まれている。素敵な活動を見ることが出来ました。
長崎さん、どうも有り難うございました!