第2回 森の樂校開催しました。(2013年8月25日)
カテゴリー:みどリレー通信, イベント・シンポジウム
2013.08.09
第2回となった「森の樂校」。
今回は今が旬の!のブルーベリー摘みと、森の中で虫探し、旬の食材を使ったお昼ご飯という内容でした。
前回、子供のお昼寝の時間がずれてしまい大変でした、との感想を頂き、今回は少しでも涼しい時間から開始し、昼食後解散する事にしました。
まず簡単なあいさつの後、いざ!ブルーベリー畑へ。
今年は、6月と7月前半の空梅雨と7月後半の大雨のお天気。
収穫時期が少しずれてきていて、これから色づくものと、これまでの物との丁度入れ替わり時期に当たりどうなるか心配していました。
心配をよそに何とかブルーベリー摘みをする事が出来、参加者の皆さんは、ほおばりながらカップに収穫しました。
ブルーベリー摘みは性格が出る様で、まずは満足いくまで食べてからお持ち帰り分を摘む人や、お持ち帰りカップをいっぱいにしてからゆっくり食べる人、一本の木でいっぱい摘む人、すぐに隣の木に目が行ってあちこちおいしい実を求めて移動する人など見ていて面白くなってきました。
ブルーベリー畑は日当たりがいいので、みんな汗だくになってしまいました。
森に帰ってまずは木陰でおやつのスイカを食べました。
直射日光に当たっていた畑とは違い、よく整備された里山の中は、風も抜け涼しく別世界でした。このような森の働きを肌で感じる事も「森の樂校」の大切な事だと考えています。
スイカでクールダウンした後は、森の中の散策です。
木の葉の特徴を観察して図鑑を使って木の名前を調べました。
「なんだ簡単じゃん」との声もありました。
そうなのです。
少しコツをつかめば、今まで同じに見えていた葉っぱも、それぞれ違う表情が見えてきます。
慣れてこれば、なんとなくどんな木の仲間かも見えてきます。
今後「森の樂校」を続けて行くうちにみんなが木の名前がわかる様になって行くといいなと思っています。
他にも草花、きのこ、虫や動物、鳥などの名前や、生態なども少しずつ参加者全員で学んで行きたいと思います。
数日前には、カブトムシやクワガタも顔を出してくれましたが、当日はノコギリクワガタが一匹姿を見せてくれただけでした。
参加者の多くが、カブトムシやクワガタ虫がいっぱい採れると思っていたようで、必死になって探していました。
子供の中には、なんで採れないんだ!と怒っていた子もいました。
カブトムシやクワガタたちは夜行性で、日中は土や落ち葉の中に隠れてしまっているので早朝か夜に探さなければそう簡単には捕まえる事ができません。
ヤブだった森を手入れし始めてまだ数年。
木も高齢化しています。
多くの生き物が暮らす若い活性化した里山林になって行くにはまだまだ時間がかかりそうです。
しかしカブトムシだけが里山林の魅力ではありません。
アスファルトの道路と違う、腐葉土の堆積した土のふみ心地は感じてもらえましたか?
足元に生えている様々な幼木たちもいました。
草花もありました。
セミの鳴き声、抜け殻。
鳥の鳴き声。
とてもきれいな繭はウスタビガとヤママユガ(天蚕)でした。
土の匂い、木々を抜けてきた風、葉の隙間から差し込む木漏れ日、夏の森の感触を皆さんは五感を使って感じられたでしょうか?
森の散策の後は、昼食です。
まずは、まき集め・火おこしから始まります。
今回は火おこし機を使って着火しようと思い準備万端だったのですが、中々火が起きず、最後は文明の力を借りてしまいました。
次回こそ自力の人力で火をつけてみたいものです!
学生スタッフに「火おこし機で火をおこすなんて本気ですか??」と言われたのですが、私自身は「本気」でした。
この火おこし機は、私が小学生の頃何かの体験コーナーで使った物を思い出しながら作ってみました。
面白いもので、子供の頃体験した記憶はある日突然、大人になってからつながる事があります。
今回の参加者も「森の樂校」の体験が何かに繋がって行けば面白いですね。
人が自然の中で、自然と共に暮らしてこられたのは「火」を使うことができたからだと思います。
「火のある暮らし」というものは、人を自然とつなぐ大切なキーワードの様な気がします。
ご飯は、かまどで直火焚きをしました。
少し固めになってしまったのですが、とてもおいしい御飯が炊けました。
かまどでの炊飯は、火から外すタイミングがとても大切です。
人それぞれかもしれませんが、私はいつも、水蒸気の煙の出方と匂いで火から外します。
コツは、水蒸気からおこげの煙に切り替わった瞬間です。
匂いも焦げ臭くなります。
「おこげが美味しいは、炊くのを失敗した言い訳」を私はモットーにしています。
バイクでの旅や登山時に、一日の疲れを癒してくれるのが「食」でした。
楽しみの食事で焦がしたり、めっこ炊きは本当にショックです。
何より担いで来た限られた貴重な水を、焦がしたコッヘルの洗浄に使うわけにいきません。
そして、ラーバンの森の水も井戸水なのですが、水量に限りがある貴重な水です。
九頭竜川の天然鮎は炭火焼き、トウモロコシも薪で火をおこし、湯がきました。
沸騰したお湯にみんなでトウモロコシを入れてもらったのですが、子供達がすごく怖々だったのが印象的でした。
どうやら家ではIHヒーターで食事を作るので「火」自体を経験することがあまりなかったようです。
もっと子供たちは「火遊び」をしてくれるのかと思っていたのですが、今回は暑さのせいか誰も火に近寄ってきませんでした。
まずは「火」を知る所から始める必要がありそうです。
お味噌汁の野菜はみんなで包丁を使って切りました。
「火のある暮らし」と共に大切なのは「刃物のある暮らし」だと思います。
これも人が自然と共に暮らすためには絶対に必要な物です。
最近は危ないからと、なかなか刃物を使う機会が減ってきました。
大人の方でも、ナイフや鉈(なた)を握った事が無い人が多くなり、あえて意識しない限り子供達に刃物を使わせることが出来なくなりました。
食事の材料は、できるだけ参加者皆さんで持ち寄ってもらっています。
旬の食材のとれたてで、安全安心おいしい物を集めています。
ご協力ありがとうございます。
●おやつと食事のメニュー
ブルーベリー摘み
・ブルーベリー
・スイカ
昼食
・かまどで焚いた越前有機米
・季節の野菜盛りだくさんのお味噌汁
・かぼちゃのガーリック炒め バジル添え
・トマト、キュウリ、キャベツのサラダ
・九頭竜川の天然鮎の塩焼き
・だし巻き卵
・とれたてゆでたてのとうもろこし
・スイカ
・とれたて卵と牛乳
・薬草茶
感想会
・しそジュース
最後に子供達に絵を描いてもらい、森の樂校での体験や感想をみんなに発表してもらいました。
子供達が、自分から手を挙げて発表してくれる姿が、とてもうれしく、頼もしく見えました。
みんな上手に一日の出来事を画用紙いっぱいに描き、大きな声で発表してくれました。
時間の都合でブルーベリーのデザートづくりは中止になってしまいましたが、皆さんそれぞれが楽しみ、何か記憶に残る一日になったと思います。
「森の樂校」で経験した事は決して「非現実的な体験」ではなく、自然は身近に存在していて、人の暮らしと自然を切り離さない事を伝える事が出来ればと思います。
そして「環境と自然に責任を持つ事」に繋がって行けば、子供たちが大きくなった時に、自然や環境は守られて行くと思います。
「森の樂校」では、親が積極的に自然に興味を持ち、自然に触れ、木や虫などの事を学び、夢中に楽しんでいる姿を子供に見せる事が大切だと思い、子供の体験イベントではなく親子参加を条件に行っています。
親子で五感を使って自然を感じ、生命・命の・自然の大切さを学ぶ場にしてゆく事を目指しています。
また、のびのびした自然環境の中で子供の行動を見守り、子供の自発的なそして自立した行動を促し、親子ともに成長できる場になって行ければと思っています。
旬の食材の提供ありがとうございます。
吉村農園さん とうもろこし、ジャガイモ、カボチャ、スイカ
長田農園さん なす、トマト、キュウリなど夏野菜
光真坊さん はちみつ
奥村さん 越前有機米・しそジュース
橋本さん なす・ピーマンなど夏野菜・バジル・みそ
竹内さん 九頭竜川の天然鮎(今日のために釣ってきました)
おけら牧場 牛乳・卵・ブルーベリー
※余った野菜の販売と寄付金で6,000円になりました。今後の活動資金にさせていただきます。
●忘れ物がありました
暑い中、「森の樂校」にご参加ありがとうございました。忘れ物が多数ありました。遊びがてら取りに来てください。