第三回 作業日誌 / 樋口裕一
2010.08.18 by mikuni.minato
外観です。鉄骨にスチールの角波が貼ってあります。
一階部分は車庫、二階、三階は倉庫として使われています。
現在一階天井部の石綿除去(アスベスト診断の結果、無害でした)作業につき養生中。
シャッターのクローズアップ。今回のイメージが湊町の風情を活かしたイメージ(作品タイトルはSalvage、沈没船を引き揚げること)なので、できれば 錆を完全に除去しないで錆を活かしつつウレタンやニスやアクリルなどの塗膜など透明な塗膜で覆いたいと考えている。もしそれでダメそうならグラインダーに ブラシを着けて落として下地をアクリルなどで塗ってから錆味の塗料を塗ってもいいかもしれない。
内観、引き渡し直後の写真。床面積20平米で、施工する壁の面積は37平米。ALC下地。
奥の間仕切り壁はつり作業中。左のマスカーでの間仕切りは作業上のためではなく区切った場合の空間を想定したものです。
なんかすごく適当な木の骨組みですが、ベニヤなどでスノコのように渡してうまく骨組みを利用して木ずり下地にできないか検討中。
一部に穴を開けて奥が見えるようにしてもいいかもしれない。
天井石綿除去作業中。手でプッシュして圧をかけて噴霧する2リットルのスプレーに水と天然植物系の洗剤をいれて湿潤化させてから少しおいて皮すきで掻き落 としています。現在この作業中を地元の学生に手伝ってもらっています。粉塵対策に長袖長ズボンにゴーグルとマスクを用意して完全防備で手伝って頂いていま す。熱い中締め切った室内での石綿除去をどろどろになりながらやっています。こまめに水分補給と外の空気を吸うように気を付けています。
壁面のALC。この下地の上に塗り壁をすると目地の部分とボード部の強度の差によりクラックがはいるということなので、独立壁をつくるか、下地を暑く塗る か、どうしようかというところです。この上に1cm位の土を塗ろうとしているのですが、工法についてはいろいろこれから試してみなければいけません。
外 壁は養生中につき写真がありませんが普通の角波の上にシーラー塗布後、ラス網を貼って、更に補強の為亜鉛引きした針金(莉骨)を羽根つきネジの傘の部分で 鉄骨に打ち付けて抑えます。その上からTSサンドとセメントで不陸を整えて、軽量モルタルで中塗りをしてから仕上げにホワイトセメンで鏝跡の造形をしよう かと考えています。
あと、土は建築現場からもらえるようにあたって頂けるようですので、まずは土嚢袋2つほど頂いて塗ってみて使えるかどうかと平米と塗り厚に対してどのくらいいるのか計算してから大量にいただくのがいいかなと考えています。
土 の仕上げには石灰を混ぜるかハケ塗りしてもいいかなと思っていますが、農業用の消石灰も使えるなら使ってみようと思っています。純度が低くむらなどのばら つきがでるのもおもしろいかもしれないと左官屋の上野さんがおっしゃっていました。さてさて、とにかくいろいろ試してみるしかないですね。